オーダーメイドの木製扉のつくり手を訪ねて
カテゴリー :家づくりを考える
オーダーメイドの木製扉は、既製品にはない質感と重厚さがあります。
サイズやデザイン、取っ手やガラスまで空間に合わせて選ぶことで、その家にふさわしい一枚に仕上がります。
今回は「無垢材の扉」をテーマに、ものづくりに向き合うお二人をご紹介します。
技で「満足」を刻む
練馬区で三代続く建具の老舗、サンケン工芸。
昨年就任した三代目社長の小沢康二さんは、伝統的な框戸からモダンな障子までを手がける、建具づくりのスペシャリストです。

増える建具の材料の収納に試行錯誤の小沢さん
サンケン工芸の作業場には、あらゆる建築金物と備品が整然と並びます。
それは、これまで数々の要望に応えてきた積み重ねの証です。

あらゆる建築金具と備品が並ぶ棚
たとえば、無垢扉に使う取っ手や丁番、戸車。
無垢材の特性を踏まえて選び、調整することで、開閉の感覚はまったく違うものになります。
こうした細部まで整えることで、毎日触れる扉の使い心地は変わっていきます。
「建築全体から見れば、建具は一部に過ぎません。けれど、その『一部』でお客様に心から満足していただくことが何より大切です」と語る小沢さん。
目立たない部分にこそ手をかける。
その積み重ねが、無垢扉の質を支えています。
究めて「本物」を届ける
愛知県の老舗、岡崎製材。「NATURE DESIGN Tokyo studio」で開発を担う小澤好弘さんは、無垢材の魅力を引き出すディレクターです。

北米で買い集めたアンティーク雑貨と小澤さん。趣味のバイクについて熱く話してくださいました。
小澤さんは、かつて北米の古い民家に寝泊まりし、人々の暮らしや建物の寸法を自ら測り歩いてきた経験があります。素材について研究してきた背景が、扉のデザインに生かされています。

置いてあるインテリアの一つ一つが素敵
また、流通についての圧倒的な知見があり、高品質で価値ある一枚が、小澤さんのもとに届きます
「違いのわかる人に届けたい」小澤さんのその言葉からは、素材と向き合い続けてきた姿勢が感じられました。
なぜオーダーの無垢扉を選ぶのか
オーダーメイドの木製扉は、既製品にはない質感と重厚さがあります。
無垢材ならではの美しさと、長く使い続けられる耐久性も魅力です。
空間に合わせてサイズやデザインを整え、取っ手やガラスなどの細部まで選んでいくことで、その家にふさわしい一枚がかたちになっていきます。
既製品でも扉としての機能としては十分かもしれません。
それでも、その空間にきちんと合うものを選びたいという想いが、オーダーという選択につながっていくのだと思います。
豊かな暮らしのための、ものづくり精神
お二人に共通している「ものづくりの精神」。
素材を見極めることから始まり、かたちになるまで、つくり手たちの仕事の積み重ねによって生まれています。
たった一枚の扉でも、素材と向き合い、その特性を活かすこと。
目立たない部分にこそ手をかけ、長く使い続けられる価値をつくること。
それは、私たちの家づくりにも通じる考え方です。
つくり手の想いが、住まいの中に息づいています。







