外張り断熱で躯体内空間の空気の流れを確保

断熱の原則その1 木材を長生きさせる手法で

断熱をすることで、土台や柱などの構造材を腐らせてしまっては本末転倒です。 良質な無垢の木材は100年単位の寿命が本来あるのですから。 しかし木材は閉ざされた場所で、水に濡れたままにしておいたり、湿度の高い状態で放置されていたりすると数年で腐ってしまいます。 土台や柱などの木材の寿命を全うさせる最も有効で素直な方法は、「流れる空気にふれさせる」ことです。 これは日本の木造住宅では当り前の伝統的手法になっています。 流れる空気にふれていれば、水漏れや結露に気づかなかったとしても腐れは進行しないで、乾燥してしまうか、今しがた濡れたのかなという状態で保たれています。 それだけ「流れる空気」は大きな力を持っています。 この一点から見ても、断熱は土台や柱を守る「流れる空気」が確保できる方式が理想なのです。


住宅の断熱方式には
1. 外張り断熱 2. 充填断熱 3. 吹き込み断熱
の3種類があります。
2.の充填断熱は、壁の空洞にグラスウールなどの断熱材を詰め込み、さらに天井面と床面に断熱材を置く方法です。
3.の吹き込み断熱は、セルロースファイバーやロックウールなどを壁の空洞に吹き込んでいく方式です。 充填断熱と吹き込み断熱はどちらも部屋のまわりをぐるりと断熱材でくるむ方式ということになります。 外張り断熱は、建物の外側すなわち屋根面・外壁面・基礎面を断熱ボードで包み込みます。 建物全体がすっぽりと断熱ボードでくるまれます。


充填断熱と吹き込み断熱では、壁の中に断熱材が入りますから、壁の中に空気を流すことはできません。 流れる空気で構造材が呼吸することはできない状態になります。外張り断熱は、柱の外側に断熱されますから、内壁空洞は確保され、そこに空気を流し木材を呼吸させることが可能となります。 一般的な外張り断熱は、合板等の使用で壁の中の空気の流れを止めていますが、PAC住宅では外張り断熱を発展させて躯体内空間に「流れる空気」を確保して、 木材を守ると同時に1年を通じて自然のエネルギーを利用し温熱環境を整えるパッシブソーラーの仕組みを構築しています。 1977年から実績と積み重ねのある技術です。


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