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プラス思考の健康住宅づくり

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あとがき

「プラス思考の健康住宅づくり」1994年発行

 二十一世紀まで数年になってしまいましたが、このまま人類が、無事にこの数年を乗り越えられるかどうか予測はつきません。時代は本質的に大きく変わり始めています。二十世紀は人類が大きく飛躍した時代と思われがちですが、逆に、かつてなかった程のスピードで堕落した時代とも言えます。
 金銭中心、利己中心それが個人ばかりか会社規模、国家規模で繰り広げられてきました。人間の生命をも軽んじてきたわけですから、動植物の虐殺や自然破壊は当然の時代でした。自然の摂理を思えば、人間だけがこのままのさばれるはずはないのです。かならず、自然による粛正があってしかるべきと考えることは、何の不思議もないことでしょう。
 この状況を乗り越えるためには、人類の価値観が、金銭から心へ、利己から利他へと大きく変わらなければならないのです。その変身をしていくための大混乱、産みの苦しみが、この世紀末に集中して起こるということなのでしょう。二十世紀をつくりあげてきた巨大企業を恐竜に例えれば、その行く末はと不安になります。
 PACグループは、二十一世紀の新しい生き方、行き方を個人住宅をつくるという行為の中に見つけようとしています。少しでも、新しい時代の価値観を具体的活動の中でつくりあげ、二十一世紀へ向けての指針のひとつになりたいと願いつつ。
 「プラス思考」「思いは実現する」「清く豊かに美しく」が、その具体的活動を支えるキーワードです。
 前記ふたつについては本文でも述べました。しかし、あくまでも健康との関わりに限定してしかふれることができませんでしたが、「プラス思考」はもっと大きな力をもっています。
 「プラス思考」は人間の心をきれいにしていく、心を洗うための基本的考え方です。自分の心を常に観察する習慣を身につけて、心の中に発生する、憎しみ、ねたみ、悲しみ、苦しみ、不平不満、怒り、愚痴、迷い、後悔、イライラ、せかせかする心を少しづつコントロールして、自分の心の中に潜む、きれいさ、正しさ、他を思う心、愛にめざめ、新しい自分に脱皮し成長していく喜びを、日常生活、仕事の中に見つけていくキーワードなのです。そのきれいな思いを実現していくのも、心の働きが大きな力をもつということを「思いは実現する」の中で話しました。
 「清く豊かに美しく」は二十一世紀の人類の姿を描いています。誰もが、プラス思考になり、金儲けなんか考えなくても、真に健康や環境に良い清い生き方や仕事を通じて豊かになれる、そんな美しい世の中は決して夢ではないのです。思いは実現するのです。
 PACグループの家づくりは、日本の木の家である軸組工法をベースに、広がり空間の間取りとPAC工法を基本に、屋根窓など開口部の工夫や建物全体の空気浄化システム等の建築的手法で健康性を高めようとするものです。
 また単に、家づくりを技術的問題ととらえるのではなく、あくまでも人間的問題ととらえ、清い心、健康を願う心、きちッとした仕事をやり遂げる能力、プラス思考に成長していく喜びなど、家づくりにたずさわる人間の資質を高めなければ、本当に喜んでいただける健康住宅はできないとの思いから、生涯つづく学びの場を設定し、少しづつでも人間を磨きつづける活動をしていることは、「求められる」を求めているのテーマで書いた通りです。
 また同時に、無尽蔵の宇宙エネルギーを使えるようにならないと、二十一世紀に一層発展していくことは困難となるでしょう。しかし、この宇宙エネルギーも、単なる技術的問題ではなく人間の心と深く関わっているようです。人の心が二十一世紀にふさわしく変化していかなければ、どんなに技術的に努力しても使えるものではないようです。
 住宅という人間が存在する最も小さな環境を、健康に整え、プラス思考と現在できるかぎりのプラスの宇宙エネルギーで満たすことで、二十一世紀の健康な社会の実現に一歩づつ近づいていく活動を続けていきたいと、心から願って

平成六年六月十日   田中慶明