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プラス思考の健康住宅づくり

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食生活がもたらす現代病

「プラス思考の健康住宅づくり」1994年発行

 世界一長寿国を誇る日本。そして寝たきり老人世界一の日本。医学ははたして進歩したのだろうか。死の最後の最後までただ延命のみを追い求める現代医学。
 ガン告知、ホスピスの在り方をとおし死の尊厳とは何なのかが真剣に考えられてきている。インフォームドコンセント、単に医師から患者に対する法的な事項にとどまらず、医師に対し、倫理的、道義的説明が、今、節に求められている。
 身動きの自由があらゆるチューブで奪われ、自分の意思すら言葉にできず迎える死。自宅で家族に看取られながら安らかに迎える死が忘れられてしまってはいないだろうか。
 現代の医学は病に侵された、肉体の一部分の治療にのみ目が向けられているような気がする。身体全体のバランスの崩れ、あるいはこころに病の原因があった時、果たして現代医学の考え方で通用するのだろうか。
 死ぬまで健康に生きるということと、現代医学の在り方は逆行しているような気がしてならない。死ぬまで健康に生きるために、しかも若く美しくあれるように、あらためて医食同源ということの意味を考えさせられる。
 わたしたちの毎日口にする食物が、あまりにも害されている。小児成人病だの、ハイパーアクティビティだのと言う言葉がすでに日常用語になってきている。小児の四人に一人が成人病予備軍だの、癌による死亡が急増しているという背景と食生活はもはや無縁と言えない時代がきている。
 果物、野菜はもはや農薬づけ。特に、輸入食品は収穫後にまで農薬を使用する、いわゆるポストハーベストが行われている。
 害虫を殺す、カビの発生を防ぐ、腐敗を防ぐといった目的のために農作物を倉庫に入れて燻蒸したり、薬剤をダイレクトに散布したりする。ダイレクトに農薬が散布された大豆や小麦粉は、豆腐、納豆、醤油、味噌、油、パンや麺となって食品中に農薬を残留させて、私たちの食卓に上がってくる。
 エサに与えていた輸入大豆の残留農薬によって、淡路島のモンキーセンターの猿が奇形となった事実がその実態を語っている。
 輸入レモンの防カビ剤、輸入いちごやさくらんぼのポストハーベストが問題となって久しい。にもかかわらず今でも、店頭には並べられているし、ジャムやジュースに加工され売られている。
昨今の輸入米の問題もおいしいのまずいのにとどまらず、残留農薬の害に目を向けるべきではないのか。輸入の農作物の問題を農薬と言う視点から取り上げることで、国内においても大量生産ということの目的のためには消費者の健康をも顧みない、そしてむやみに農薬を使用しているという現状への告発の一助になればと思う。
 いろいろな形となって知らず知らずに私たちの身体にとりこまれる農薬。さらに、魚と一緒に取り込まれる抗生物質、肉と一緒にとりこまれる抗生物質やホルモン剤。
 抗生物質はご承知の様に制癌、抗ウイルス、抗菌作用のために、病に侵された時、必要最小限薬剤として使用するもので、健康な状態で身体にとりこむことは害以外の何者でもない。
 ところが、養殖の魚は小さな生け簀のなかで密飼いの状態にある。従って、海水の汚れから病気が発生しやすくなる。また密飼いにより、身体を傷つけあうと細菌により感染するなどの理由から、大量の抗生物質、サルファ剤、フラン剤が使用される。発癌性、催奇性の危険ばかりか、体質の変化、アレルギーを引き起こす原因ともなる。抗生物質を長期にわたり体内に受け入れていると、皮膚の病変、肝炎、視力の低下や腎障害とその副作用は甚だしい。
 特に養殖の歴史の古いハマチは、生け簀の網に藻や貝がつかないようにと、TBTOという、有機スズ化合物が塗られ、その結果多くの奇形ハマチをつくった。しかも第二の水俣病と言われるその奇形ハマチが、切り身となって市場に出回った。 
 抗生物質の害は魚にとどまらない。牛・豚・鶏みんなそうである。解体時に臓器に炎症のある牛・豚は七割を超えるとさえ言われる。無菌豚と称される肉が売られている事実が悲しい現状を知らしめている。
 もちろん餌は輸入によるポストハーベストの問題をふくんでいるし、成長を早めるためにホルモン剤も使われる。
 最も消費量の多いとり肉、肉そのものに抗生物質やホルモン剤の害があるのはもちろんのこと、卵には、そういった有害物質が凝縮されてでる。
 栄養価云々の前に、安全な食品かどうかを消費者がチェックしなければならないと思う。
 輸入問題も、その食品が健康を害するものであるか否かという視点でとりあつかわれるべきだと思う。食品の質から見直していかなければ、健康な食生活は取り戻せそうもない。